Japanese
English  



Blog/掲示板


オリジナル曲
 
The レリック道


着せ替えギター


illust
イラスト

Gear talk
なーどなGEARトーク

 

エレキギター系
 
* テレキャスターに対する誤解とその真実
* オーナーズ・レポート&改造Report
* ギター/Fenderのオタク的知識
* ジミー・ペイジとテレキャスターの考察
* テレキャス・ユーザーを検証する
* Leo Fenderの仕事に対する姿勢
* ギターお手入れ学
* ニトロ・ラッカーは本当に最高か?
* ギター職人Roy Buchanan
* Dr.K - テレ教祖く
* The GURU - Bill Lawrence
* Tele Players' facts and 語録集
* テレキャスに合うL型プラグ/シールド

 

Features
 
* ストリングベンダー
* MusicMan工場見学
* Stetsbar - とってもCoolなトレモロ
* グリニング・ドッグ−Jimmy Pageの音を再現!
* YAJIMA STRING WORKS
* Joe Barden Guitars インタビュー
* ギタービルダー要チェック! USACG
* Chapran工房1/6ギター
* VanZandt& PGM インタビュー
* Troy Dexter - LAの現場から
* Girlbrand - アートなGIRL達!
* こだわりの楽器屋Music One Workshop
* Temjin Pickups & Guitars工房インタビュー

 

クラシックギター系
 
* パク・キュヒのバリオス
* バッハ BWV998
* 主よ、人の望みの喜びよ
* バッハのシャコンヌ
* Su Mengの超絶っぷり!
* Alberta Khouryのセビリア
* どSな教本
* なんでクラシックギターの指板はフラット?
* トーマスハンフリーのミレニアム
* ギター購入記 in New York
* ギター用編曲コーナー
* 手が小さい人、
Rockな貴方には・・

音楽系ジョーク&実話集

* Jokes
* 実録New York 生活残酷物語 


----------------
Links
LINKS
 

----------------
音楽雑誌が当サイトを
紹介してくれました!







----------------
Old stuff
試奏レポート
Elic Claptonオークションin NY
Fender USA工場ツアー・レビュー
MIDI :ピアノ協奏曲 Emperor第二楽章

----------------
管理人に連絡する


 


The Guru: ビル・ローレンス


 


ビル・ローレンス氏は2013年11月2日に神のみもとに召されました。
安らかな眠りをお祈りいたします。
現在Wildeは、製作・開発に共に携わって来た彼の妻Beckyが工場を
引き継いでオリジナルスペックのハイクオリティ&ロープライスなPUを
製作し続けています。

このページは以前私がBillやBeckyとメールでやり取りをしたり、実際に
会ったりして作製したものです。


==========================
Billについてこんな事を某有名ギタービルダーが言っていました。

Leo FenderとPUの研究をしていたのだから貴方が
Fenderのギターを弾いているのなら、Billは貴方と共にいます。
(注:Leo没後、最近でもBillはFenderや他の会社のために
PUをデザインしたりテストや助言をしていた)

GibsonでR&Dをしていたのだから、貴方が
Gibsonのギターを弾いているのなら、Billは貴方と共にいます。

ディマジオ、ダンカン、Joe BardenやバルトリーニにPU造りを
教えたのはBillだから、貴方の機材のどこかにBillがいるかも
しれません。


なるほど。そう考えれば彼の関わったPUは在り続けるのだから、
彼の音は不滅ですね。


「磁石そのものには音なんて無い」

はい、勉強になりました。
RIP, Bill Lawrence


 



米国ではWildeブランドでBill Lawrenceが造っているPUが非常に人気があります。
(残念ながら日本で売っているBill Lawrenceは諸般の事情でBill氏が関わっていない別物です)

Wilde Pickup
http://www.wildepickups.com/


Billのサイトに行けば大抵の人は彼の知識と経験の深さ
に驚きます。なんせエレキギターの創世紀から関わっている歴史の生き証人
でもあるし。さらに興味深いのは、彼は現在一般的とされている通説等に対して
「そんな訳ないだろ!」と言ってその根拠や科学的証拠等を延々と列挙したりもするのだ。
(そーいうのって個人的に好き!)


今回Bill氏に「一部を日本語に翻訳して紹介させて下さい」とお願いしたら快くOKしてくれ、
さらに「必要な事があればなんでも教えてやる」とも言ってくれました!


 

Part1:Pickupの選び方・テストの仕方

pickupの最も一般的なテストの仕方は、アンプを自分の好きな音質・音量
になるようにしてからpickupのサウンドとoutputをテストするという事だが、
これではほとんどの場合「間違った答え」しか得られません。

どのpickupが正しい音と最大の音量をアンプから引き出せるかを知る必要
があるのです。もしあなたのアンプが50Wならば最大50Wがリミットだと
いう事を知っておきましょう。
 

例:
ある日ジョンとチャーリーはストラト用のPUを買いに行きました。
彼等はあらゆる種類のギターとPUを楽器屋で試しました。
この時彼等はアンプのVolumeを3以下にセットしていました。チャーリーは一番
パワフルなPUを、ジョンはそれよりもはるかに控え目のアウトプットの
PUを買いました。
その夜彼等がブルースバンドでジャムった時の事です。彼等は同じアンプ
を使っていたにもかかわらず、ジョンの低めのパワーのPUの方が
チャーリーのハイパワー・スーパーPUよりも二倍も大きな音が
したのです。チャーリーはいろいろとアンプのセッティングを変えてみたけど
全然ダメで、「僕の真空管はイカれてるな」と言いました。
そしてアンプをお互い交換してみたのだけれど、ジョンの音はそれでもやはり
二倍も大きな音でした。
 


PUを試す時はいつもアンプをクリーンな音にするように。クリーンで良い、きれいな
サウンドが得られるなら、きれいなディストーションも得られるのです。良いPUはアンプの
性能を最大限に引き出せるし、ほんの少しのアジャストにも適確に反応します。
小さな音量の時は少しトレブルを下げないといけないかもしれません。
しかし、小さな音でフルでファットな音がするPUはVolumeを上げた時に
濁った、ぼんやりしたような音になってしまいます。
ダイヤルをいじって、いろんな違った音を出してみてチェックしましょう。
本当に良いPUはいろんな音が出せるという事に気づけば、貴方はきっと驚いてしまいますよ。
 

どうも彼は「本当のハイパワーPUは、やたら巻数増やしただけのおバカな物ではない」
という見解を持っているみたいです。



 


Part2 : Bill Lawrence氏に会って来ました!


2000年の12月、Billと個人的に会うことができました!
彼はその日ヒマだったらしく私と10時間(!)も付き合ってくれました。

もっと彼の事を調べてから会いたかったけど時間も
なかったので彼のwebsiteをナナメ読みしただけで
会ってしまいました。(逆に恐れを知らずにすんだので
ヘタに緊張しなくてよかったって説も・・)

で、会ってわかったのは彼ってもう「神様」。冗談抜きでギター界では、
「ここにおわすお方をどなたと心得る!?」
みたいな存在でした。(ひえーっ!)

「絶対に秘密」って言われたから名前は出せないけど
多くのメーカーが昔から、そして今でも彼に新PUの設計とか
テストやコメントを依頼しています。

ジミヘンのストラトの改造、セットアップもやったし、
Dimarzioを一から鍛え上げたのも彼。
バルトリーニにPU造りを教えたのも彼。

こんな普通の人にとってはすごい!って話でも彼にとっては
なんでもない事らしく、全然自慢げではなかったです。
(掘り返せば隠れた逸話が山ほど出そうですね)

科学、電気、数学、物理学等に精通しているのはもちろん、
経済学のコラムも専門誌で発表してるし、やっぱ「天才」
としか形容のしようがないです。

でもって、彼は昔の何年だかにBest Jazz ギターリストに
選ばれてるらしく、ギターのテクも超一流。
私が
「PU造っている有名な人で他に貴方みたいに弾ける人っているの?」
って聞いたら
「みんな弾けないよ」
「えっ、でもDimarzioとかダンカンは?」
「あー、あいつらね。弾けないよ!」
って言ってしまえる。
まさかDimarzioとかダンカンがLeo Fenderみたいに
全く弾けない訳はないだろうから、「Billから見れば」
って事なんでしょうね。(*1)

あっ、そうそう、彼はPart1にでてきた「ジョンとチャーリー」の例を
実際に私の前で実演してくれました。いやー、本当にこんな事って
あるんですね。Pickupってホント奥が深い!

 


さて、ここからはNY生活残酷物語ネタ

とにかく彼のテクは巧すぎ。
本人のすっごいギターを前で座って聞いていた私に向かって彼は
「ふっ、ジミヘンもレイボーンもVan Halenのやつも君みたいにそうやって
俺の前で聴いていたものさ。あっ君、君も何か弾いて見るかい?」
ってギターを私にくれちゃう。

ちょっ、ちがっ・・、あ、あ、あ、あのねーっ・・!!

ジミヘン、レイボーン、Van Halenの次にBest Jazzギターリストの前で何やるのさ!?

そこで私はとっさに考えた。
「そうだ、ここは比べられないようにクラッシックを弾こう」
そう思った私はエレキでモーツァルトだのジュリアーニとか、
バッハ等、ちょっと聴いた感じすごそうな曲を弾いたのでした。
(こ、これで、どうだっ!?)


でも彼は「ふーん、君はそういうのを弾くんだ」と言っておもむろに私からギターを取り上げ、
私なんかでは到底弾きこなせないようなバッハの難曲を
いとも簡単にタバコをくゆらせながら弾き切ってしまったのでした。
はぅっ! 玉砕!!!
 



それにしても彼の貴重な時間を私のためにこれほど裂いてくれた訳は多分、
私が
「自分はシングルPUの方が好き」
とか
「ギターはやっぱテレキャスでしょう」
と言ったからであって、もし最初に
「ロックやるならハムじゃないとぉー。パワーが違いますからね」
なんて言ってたら多分20分で追い出されていたでしょう。
案外これは冗談じゃないかもですよ。
実際テレキャスが好きと言ったら急に彼は
「なに? それならこのPUの音をどう思うか意見を聞かせてくれ」
と言って開発中のPUの音を現在のモデルと比較しながら
いろんなセッティングで何回も聞かせてくれました。


ふっ、そんな訳でこれからは私は自分の事を

「Bill Lawrenceにチャイニーズをおごらせた男」

として子々孫々に伝えていこうと思う。





(*1)
やはりダンカンはギター弾けるという事を確認しました。人前でライブとかもやっています。
ただ、あるギグで予備のPUだけはしっかり持っていったのに肝心のギターを持って行くのを
忘れた事があるというのは秘密なのだそうだ。

 


Part3 : aged pickup ??


多くのメーカー(*1)が磁石にエイジド処理をして「真のVintageサウンドを再現」みたいに
宣伝しているが、Billはこの手の大嘘宣伝にはうんざりしていて
「私のサイトではそのような信じられないナンセンスな情報は絶対に載せないので
安心して下さい」
と書いてあります。


ある日TDPRIの掲示板で誰かが「高校生の為のサイエンス」なるホームページで
磁石を温めたり、落としたりするだけで磁力は弱まるという記述があるのを
見つけて「PUは簡単にはエイジングしない」と言いきるBillに「おかしいじゃないか?」
とポストした事から、いろんな人があーだ、こーだと言い出したのだが、
Bill本人のむちゃくちゃ詳しい専門的かつ、科学的でアインシュタインまで引用した
書き込みで結局噛み付いていたほとんどの人達は
「まあ、ダンカンがエイジド処理って言っているのは確かになんの科学的根拠も
無いし、正しいアプローチじゃないかもしれないけど、結果的に音が良ければ
それでいーじゃないか」
と話題を変えて逃げてました。

(当然彼は、この時更に多くの信奉者を増やした事でしょう)

Billはこの分野においては論文を書けるレベルにあるし、専門の科学者とも
親友だったりするので、高校生レベルの参考書を持ち出して戦おうって
事自体、既にあんたらの負けは見えていたのかも。

実はこの「高校生の・・」ページは私も前から偶然知っていて、Billに会った時に
このページをプリントして持って行き、同じ質問を既にしていたのでした。
その時彼はそのあまりにいいかげんで不正確、説明不足な内容を見て
アメリカの教育レベルの低さにあきれていました。あっ、ちなみに彼はドイツ人ですよ。

私も良く解っていないのだが(だって話が難し過ぎる!)
彼から聞いた話や、彼のポスト、サイトから大体の要点をまとめると;
 

基本的に高熱や強い衝撃、強い他の磁界は磁石の磁力に影響を与えるが、
PUの磁石が自然に音が変わる程エージングするという事は絶対にない。

アルニコは非常に安定していてコンクリートの床に落とした位では磁力は弱まらない。

磁石は熱で少しは弱まるが又すぐに元通りになる。
(四季による気温の変化位では全く影響がない)

良いPUは年代が経って良くなったのではなく、始めから良い音をKEEPしている。

でも、良いギター(PUではなく)は年代と共に鳴るようになって来るという事は当然ありうる。

例えばストラトのPUの磁力は最初の14ヶ月に約0.011%弱まるが、この速度は次第に
遅くなりやがて安定する。
従って50年かそこらで磁力が1/3になる事は絶対にない。
(この0.011%は私が彼の例え話から計算した値なので正確かどうかは不明です)

自分が25年前に造ったアルニコ5のPUの磁力の低下は全く計測出来なかった。

強い別の磁力は磁石に影響するが、地球の磁場は長い年月をかけてもPUの磁力を
変化させるほどの力はない。
(だから自然にエージングする訳ない)
 


みたいな感じです。


では何故「エイジドPU」が宣伝文句としてここまでポピュラーになってしまったのか?
 

「簡単に説明出来ます。70年代に誰かがオールドのPUと最近のPUを比べて、
新しいのは磁力が3倍も強いという事を発見したのです。でも彼は昔はアルニコ3だった
という事実は知らなかったので、Vintageの音が良いのは磁力が時と共に弱くなって
いるからだと結論づけてしまったのです。そしてその間違った考えが一般的に
なってしまった訳です。」
 

つまり多くのPUメーカーはこの間違ったおバカな説を信じて、PUの磁力を
なんらかの適当でいいかげんな手法で磁力を下げたつもりになって何も知らない消費者に
カッコいい宣伝文句と共に売りつけている訳ですね。
こうなって来ると、この「磁力を弱めた」ってのも、楽器としての使用に耐えるほどの
正確さで磁力が半永久的に安定して使えるものなのかどうかは非常にあやしいですね。



(*1) 多くのメーカーってどこよ?
例えばダンカンやDimarzio等。リップスティックもそうみたい。マイナーな工房まで数えると
もっとたくさんあるようです。

(あれ?Dimarzioって元は自分の弟子でしょ?やっつけちゃっていいのかなぁー?)


 


Part4 : Ceramics vs Alnico

 

「セラミック・マグネットはharsh(ラフ、ぎすぎすした)音でアルニコ・マグネットはsweetな音」
という記事を読んだ時、私は「誰がこんなナンセンスな事を書いているんだ?」と思ってしまいました。

アルニコでもharshな音のPUもあるしセラミックでもsweetなPUだってあります。もちろんその逆も!
磁石そのものには音なんてありません。PUのパーツとしても磁石は単にマグネティック・フィールドを
造り出す元となっているだけなのです。
重要な要素とはどの磁石をどう使ってマグネティック・サーキットをデザインするかなのです。
セラミックはアルニコよりもコストがかからないけれども、非常に良くデザインされた
セラミックを使ったマグネティック・サーキットはアルニコV6個分よりも遥かにコストが
かかる物なのです。

 

Part5 : PUコイルのテンションについて

 

Tensioning

最先端のコイル・ワインダーでさえもPUのボビンのように長細い物を巻くためには
改良されなければなりません。長いボビンに巻くと各周違う長さのワイヤーを引く事になります。
さらにボビンの狭くなっている端でプレッシャーがかかるのを避けるためには
各周にシンクロナイズしながらテンションを変えていかなければんりません。
プレッシャーがかかってしまうと、そこがショートして渦電流(eddy current)を生じる
元となってしまいます。


eddy current 渦電流ってのは電気に詳しい知人が私でも解るように
レベルを下げて説明してくれた内容によると、設計者の意図した電流の流れを
妨げるように流れるもので、出力が落ちたりノイズになったり、よけいな熱を発生
させたりする非常によろしくないモノらしい。意図的にこれを発生させて設計された物
(一部のcookware等)以外では通常は渦電流の発生は減らすべきモノなのだそうです


さらにBillはVG誌のインタビューでこんな説明をしていました。

Bill : 
・・・コイルを丸い物に巻くのならなんの問題もないのですが、
PUのボビンは楕円なので両端の部分にかなりのプレッシャーが生じます。
そしてこれらの場所でマイナー・ショートやセミ・ショートがあると
eddy currentがコイル内に流れてしまうのです。巻数3000のPUだって
巻数6000のPUよりも多くの出力が得られるのですよ。

インタビューア:
何故そんな事が可能なのですか?

Bill : 
もし6000turnsのPUの50turnsでショートしていたとします。
これは全体の1%以下なのですが、これらのショートがcoreのeddy currentと
合わさって、ものすごい量の障害となる電流がコイル内に流れてしまうのです。

インタビューア:
その問題はリサーチの間で偶然に見つけた物なのですか?

Bill : 
まあ、そんなところです。しかし、これを解決するには長い時間と
数多くの「幸運」が必要でした。

インタビューア:
では、マイナー・ショートさえ全く存在しないPUの造り方を見つけたのですか?

Bill : 
もちろん!私はショートのあるコイルなんてPUに使いません。
私が発明した測定器では、たった一箇所のショートの発見はもちろん、
どこでそれが発生しているかの正確な位置までもがわかるのです。
もし、全くショートがないのなら500や1000 turnsを余計に巻いても
あまり変わらないものなのです。

インタビューア:
すごくテクニカルな話ですね

Bill : 
こう考えてください。人は多く巻いてあれば大きい音がすると
思っていますが、これは間違いです。もしアンプのVolumeを3にセットしていれば
多く巻いた物のほうが少ない物より大きく鳴るでしょう。しかしVolumeを6まで
上げれば同じ位の大きさになるのです。Volumeを最高に上げればどちらも
歪んだ音になるでしょうが、少ない巻数のPUの方が遥かにsweetに歪んでいる
のが解るでしょう。100Wのアンプからは100W以上は得られないのですよ。
 


 

 

Part6 : eddy currentも必要



TDPRIにおいてBillがeddy currentは音を劇的に変化させる要因の一つだとして
その説明をしました。それの要点の一部に;

「PUの両端ではプレッシャーのためにショートが起こりやすい。このプレッシャーが
かかってしまってるポイントが原因となってeddy currentを引き起こしてしまうのです。
しかもこれは通常の方法では見つける事が出来ません。
eddy currentはスープの塩みたいなもので、多いとスープがだいなしになりますが
全くないと実につまらない物となってしまいます。eddy currentが多すぎると
PUの音は鈍くなります。適度なeddy currentのPUが所謂"aged"と呼ばれている
多くのplayer達が夢見ている音をプロデュースするのです。」



ってな所がありました。
で、私からBillへの質問;

「貴方はほんの少しのeddy currentも許さないのかと思っていました。
VGマガジンのインタビューにも貴方はeddy currentの原因となるショートが
全く存在しないPUを造る方法を見つけたと言っています。
と言う事は、私の今の理解では;
貴方のPUにはショートは存在しないけれども適量のeddy currentは
良い音を得るために存在している。
これで正解でしょうか?」




ね?最もな質問でしょ?
で、Billからの解答は;




「完全に正解です!私はコイル・ショートは許しません。何故ならこのeddy currentは
予想ができない物だし、全てのPUが違う音となってしまうからです。しかし、
コイルのcore (例えばストラトのコイルの磁石)やコイルの近くにある
金属性のパーツ(例えばハムPUのカバー)はeddy currentを引き起こします。
ほとんどの場合eddy currentは大きすぎるので少なくしないといけないのですが、
これらのeddy currentは予想できるものなのでPUをファイン・チューン
する事に使えるのです」




・・でした。
なるほど、なるほど。

 


Part7 : 280のVintageな使い方


TDPRIで、ある人が
「自分のTL280はすごくMicrophonicで大音量だとブリッジ全体がマイクみたいで困る」
という書き込みをしました。これに対して
「自分のもそうだけど困るほどではない。」
とか、
「私はそれが好きなんです。でも私のスタイルでは問題ないけど、もしかして大きな
音量で特にゲインを上げるような場合だと問題になるのかも?」
みたいなレスがありました。
で、その後に例によってBill本人がレスを付けて説明してくれました。

では皆さん、時間を戻して見てみましょう。最初は、Alnico5はまだなかったので
Broadcaster/Nocaster のPUはとても弱いAlnico3で造られました。
磁力を高めるためにLeo Fenderは銅でメッキされたsteelプレートをPUの下に付けました。(*1)
このプレートは完全に平らとは言えない所に接着されたので、大きなボリュームの時には
microphonic squealing(注:「マイクのようなキーッという音」と訳せばいいのかな?)
が起こりやすい性質でしたが、しかしこれはbodyの振動もPUに伝えていたのです。

PU下のプレートをしっかりと接着させる事でmicrophonicなのが減少しますが、
これは又、ブリッジPUの音も変えてしまいます。

しかしながら、当時は誰も今あるような大音量ではプレイしなかったのでこれは
問題ではありませんでした。

L-280TLはomni-directionalなPUです。(注:「無指向性」の事)
つまりこのPUはトラディショナルな"Tele Crunch"を再現するために
弦振動をトップから、ブリッジプレートからボディの振動を横からピックアップして
いるのです。そしてこれにはプレートは必ず正しくインストールされて
いないといけません。
オリジナルのブリッジプレートはニッケル・メッキのsteel製です。このプレートは
ボディに強く付けてギターの表面にしっかりと密着されていないといけません。
ここを正しくインストールする事は真のvintage Tele soundを得るためには絶対に
必要な事なのです。そうすれば安物のマイクロフォンのようにsquealする事も
ありません。
現在のFender Telesはソリッドの3/32" の厚いクローム・メッキのブラス製プレートを
使用しており、これはvintageの物と比べるとあまりmicrophonicにはなりません。

エレキギターの初期では誰もエレキギターで何をすればいいのか全くアイディアがありませんでした。
当時のプレーヤーの最初の問題は、アコースティック・ギターとは全く違う反応と音、そして
その音が楽器からでなくスピーカーから出てくるという事にまず慣れるという事でした。

私達プレーヤーはその欠点だらけの楽器を手にして新しい音とテクニックを創り出していったのです。
私達がエレキギターを造ったのではなく、エレキギターが私達を造っていったのです。

もし貴方が欠点があるvintageパーツを使ってvintageの音を求めているなら、50年代のプレーヤー
のように低めの音量でプレイするべきです。もし貴方がModel Tを運転したいのならば、
その欠点とも付き合っていかなければいけません。コーナーでは速く走ってはいけないのです。
さもなければミゾにはまってしまいますからね!
 
 



Billは「flaw」(欠点)という表現を使っていますが、これは決して彼のPUに
欠点があるという意味ではありませんよ、念のため。
それどころか彼のPUはvintageのキャラクターでありながら「ノイズフリー」、
ノイズが「ない」というのが売りみたいですからね。
でもやっぱりGain10の耳栓メタル系には合わないかもしれないですね。
そういう意味では弾き手と演奏スタイルを選ぶPUなのかも?

TDPRIにはLAとかナッシュビルのスタミも数多く参加していますが、彼らが言うに
かなり多くのスタミやセッション・ミュージシャンが280を使っているんだそう。
で、どしろうとにイマイチ知名度が低い理由は、Billが宣伝を全くしないのと、
Steve Vaiみたいなタイプのギター・ヒーローが使っていないからだそうです。



(*1) そっかー!あのPU下のプレートってちゃんと歴史的な意味があったのね!
なんか今時のテレ用PUでプレートが付いていないと
「音が良くてもなんか精神的にサビしい」
だったけど、これで納得。今度は逆に、アルニコ5なのにプレートが付いてたら
「なんで?」って思うようになりました。


 


Part8 : PUの高さ調整


Billが提案しているPUの高さの調整の仕方です。彼は「一般的なルールとしては」と
書いているので必ずしもこれに従う必要はないのですが、基本的なガイドラインとして
知っていても損はないと思います。

PUと弦の距離はアウトプットと音質に非常に重要な要素です。
(これはホントに本当!モノによってはえらく変わりますよね。今のPUがイマイチ
と思っている人は交換する前にまず高さをいろいろと変えてみましょう)


PU高さ調整の一般的なルール:

まずはブリッジPU。
ニッケル(注:5セント玉の事。厚さは10円玉位か?比べた事ないから知らないです)を
一弦の下に置いて最高フレットを押さえて弾きます。一弦側の高さを弦がニッケルに
触れるくらいに調整します。六弦側ではニッケルを二枚重ねて同じように高さを
調整します。もしこれでアウトプットがありすぎると感じるなら少し低くして下さい。
忘れてはならないのは、距離が2倍になるとアウトプットは約60%減少し、低音が
失われていくという事です。

ブリッジPUの設定が出来たら次にネックPUをアウトプットがマッチするように
高さを調整します。
音のテストをする時はステージで鳴らす音量でやるようにしましょう。
(って事はスタジオでやれってか?調整なんて家でやりたいし・・近所迷惑かなー?)





20150108084816_list.asp



Tag :  GUITAR      GEAR    

T.C.T  Copyright® 2000-2017 All Rights Reserved. by Katsumi