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ニトロ・ラッカーは本当に最高か? 


わかってます、わかってます。この話題は宗教もからんでいるから
きっと永遠に決着はつかないだろうって事は。だからここでは私個人の
意見を述べさせてもらいます。
「こんな考え方する人もいるんだ」位に読んで下さい。


まず自分の立場をはっきりさせておきますね。
このサイトの何個所かで時々書いているように、私は「The レリック道
をやっているくらいの相当なラッカー好きですが、
「ニトロセルロース・ラッカーが音質的に最高」
という説には疑問を感じています。

でも「ポリをはがしてラッカーでrefinishしたら音が良くなった」
という報告は「ま、そーいう事もあるでしょう。いーなー」と思いますよ。
「そんじゃーラッカー信奉者じゃん」って言われそうですが
それは違います。これは単に

「分厚い塗装をはがして薄くしたから材の本来の鳴りが
出てくるようになった」

と見た方が正しいと思うのです。つまり
極薄塗装ならなにもニトロラッカーじゃなくてもいーでしょ
と言いたいのです。
 

 



反論1:「ニトロラッカーは薄い」
確かにほとんどの量産モデルのポリよりは全然薄いだろうけど
あれだって何回も重ね塗りしているし、技術的にはポリのほうが
もっと薄く塗装できるんですよ。
実際、既にそういう極薄ポリ塗装のギターも売ってますね。
(大量生産のギターではまだ見たことないけど)

ここで注意:
ただ単に塗った後でサンドしていけばどんな塗装でも極薄に出来ますが、
ここで「技術的にはポリの方が・・」と言うのは、薄くてもその塗装の本来の性能
(例えば紫外線やキズ、変色から守る、木が動いた場合どれほど耐えられるか?
みたいなその塗装が持っている性能)
が発揮出来ると言う意味です。




反論2:「ニトロの音響特性がいい」
Leo Fenderの仕事に対する姿勢のコラムにもあるようにレオ君は
音がいいからニトロを使った訳ではありません。
だいたいそんな薄くて丈夫で音がいい塗装なら何故
アコースティックメーカーやクラッシックギター、
Violin等がみんなしてニトロを使わないのか?
アコースティック楽器こそ最も材の鳴りを気にするのに
変だと思いませんか? あのTaylorだってちょっと前からは
UV Finishと呼ばれる極薄のポリ (爪の先でちょっと力いれたら
bodyがへこんでしまうほど薄い。あっキミキミ、楽器屋さんで
試さないように。な、なんで私は知ってんだぁー?) 

を使い出しています。
(UV Finishについては詳しくは知らないけど
もともとはコーティングとか印刷技術の方から発達したものみたい。
英語ですけどここに一応資料を置いておきます。
Guitar Makers Create Beautiful Music with UV Coatings (PDF 1.2MB)



反論3:「ニトロだと木の湿気が外に出て行くので
時間と共にさらに乾燥してきて良い」

あーた、ゴキブリホイホイじゃないんだから都合よく一方通行の
訳ないでしょーが! 外に出て行く穴があるなら天候によっては
そこから湿気が入ってくるでしょってのっ!それにこのおバカな説が
仮に本当だとしても、乾燥する一方だったらかえってマズいでしょ?
楽器にとっての適度な湿度という物を全く考えてないですね。


反論4:「木の呼吸を妨げない」
なんかこんなコピーどっかで聞いた事あるけど、これも湿気、乾燥の問題で
ヘタに呼吸された日にゃコンディションがしょっちゅう変わって
かえって良くないと思うんですけど。
そもそも何回も重ね塗りした塗膜ごしに「呼吸」できるほど肺活量と根性の
ある材はないのでは?

あと良い悪いは別として、例えどんなに厚塗りのポリでも環境によっては
自然乾燥は起こり得ます。これって何もニトロラッカーだけの特徴じゃないですよ。
(それにこれは決して「呼吸」とは呼べない)
 


新説:
世の中って証明できない物ならもっともらしい説明を付けた方が勝ち
なのでここで新説。

==ポリの方が固い材質なのでこれの方がサスティーンがある==

もし実験でテレキャスのブリッジプレートの下に布を敷いたら
弦・ブリッジ・プレートの振動を吸収してしまうので絶対に良くない。
ここまではいいですよね? (いいですか、お客さん?)
それならニトロラッカーよりもさらに固くて表面がフラットなポリの方が
振動を忠実にBodyに伝えてくれそうな気がしませんか?
( ま、そもそもサスティーンが有れば良いって単純なモンでもないんですけどね)



さて、ここでPlayer誌に載ってたアコースティックメーカーの
インタビューを証拠として提出します。

まずはUV Finishの解説:
「・・新しいポリウレタンfinish。これは従来のものより
堅い塗料で塗膜は非常に薄い。・・・
塗膜の厚い塗料はトップ振動を阻害する。硬質でかつ薄い
塗膜を実現するためには従来のラッカー塗料は適していない」
というものである。

 

証言1: Taylor
(UV Finishについて)
最近では多くのメーカーがUVを採用していますが、この方法は
私達がパイオニアです。
(注:これは上に置いたPDFの資料を見ればわかります)

・・この方法はfinishが一度硬化したらギター工場を出た後も密度が
変わらないので余分なfinishをしなくていいのです。ギター・ショップにいくと、
たまにfinishが材に吸い込まれたようなギターを見かけることがあります。
それはソルベントが時間が経つにつれて変化しfinishが縮まるからです。
それを防ぐため多くのメーカーでは完成してからさらにもう一度finishを
かけるのです。Taylorでは私達が求める理想的なfinishしかしていません・・・
証言2: Larrivee
(ここもUV Finish)
塗装がサウンドを変化させるのは事実です。一般的に塗装すると
アコースティック・ギターの音は固くシャープになると考えられます。・・
塗装にはギターの耐久性を高める役割もあります。我々が
ラッカーをベストだと思わないのは、ラッカーの場合何十回も塗装が
必要となり厚くなりがちだからです。

(質問:日本ではニトロが最高とよく言われていますが?)
塗装についてはポリエステル系のものでも充分良いものが作れると
思います。現に我々のfinishは大変良い評価を受けていますからね。
証言3: Lowden
塗料の種類、塗装方法、皮膜の厚さでサウンドは変わるよ。
でも私はラッカーの種類そのものはさほど重要ではない
と思っている。厚さほどはね。例えばポリエステルをとても
薄く塗装した場合サウンドはとても良い。同様にニトロラッカー
も同じことだ。・・・
私はフレンチ・ポリッシュがサウンド的には最もすぐれたものの
ひとつだと思っている。・・
一番のラッカーの問題はその厚さだろうね。

それでも実はラッカーって好き

でも、色がはげてるラッカーのギターって本当にカッコ良いから困ったもんだ。
もしブルースメン達がピカピカでテカテカのギター持ってたらやっぱり絵に
ならないしね。
 



YOZOさんから次のような情報をBBSでいただきました。

ニトロ・ラッカーについて

一つだけ確かなことは、手がかかると言う事です。
当然ギターの値段もたかくなると思います。
そう言う理由でニトロ・ラッカーにけちをつける
会社もあるらしいです。
本当は簡単に仕上げたいから別の塗装方法に
しておきながらです。(笑)

目止め液を使えば簡単でしょうけれど
それはもう目止め液の音だと思います。

そして、
分厚く塗られたニトロ・ラッカー・・・
作るのに時間、かかりそうです。(笑)
瓶で言うと二本以上は必要だと思います。
真面目にやったら、時間は半年以上かかるかも知れません。
天気もありますし。
僕の場合は普通に塗って何ヶ月かかかってます。(笑)

塗装はどうも被膜の固さで木が自然収縮を繰り返すのを
小さくしているらしいです。
湿気が入るのを防ぐのではなくて。
ニトロ・ラッカーは木の導管まで染みこまないから
ある程度の厚さは必要らしいです。

レポートを読んで感じたのはそんな所です。
前のカキコミにも書きましたが
大事なのは木のグレードだと思います。
木に充分なグレードさえあれば
多少無茶したところで、いいギターになると思います。
その逆は、多分、難しいと思います。


 


BBSからの抜粋です。私の文章力の無さゆえにいろいろと誤解が
生じているようなので。

 

>なぜKatsumiさんはラッカーそのものにこだわっているのですか?

本人の私はこだわってないんです。全然!でも世には間違った認識でラッカーを
盲目的に信奉している人や、自分のギターはポリだからダメだーみたいに
思っている人が確かに存在してるじゃないですか?
で、そーいった人達の何人かが、コラムを読んでくれて、ちょっとでも
考え直してみたり、偏見とか固定観念ぬきでテストしてくれたり、そんな
きっかけになればいいなと思ってるんです。
その上である人が「やっぱラッカーの音が全然いーじゃん」ってなったら
それはそれでいいんです。



> 音の区別がつかないならラッカーでもいいのでは?

はい、区別つかないです。
私はそのギターのトータルバランスが良くて結果的に音が良ければ
なんでもOKです。厚塗りのポリでもOKです。あ、でもFender Mexicoの
某ストラトみたいに限度を超えた厚塗りされるとちょっと気分的に悪いかな・・


>何を主張されているのかがわかりません。ポリの優位性ですか?

これは
「ニトロラッカーこそが絶対に最高の音質?いや、それは無いでしょう」

「極薄塗装のポリなら問題無いし材の音だってちゃんと出る」
って事です。
あとはコラムのサブタイトルの
「新しいものも受け入れよう」
ってのが主張のつもりです。
コラム本文でそういう意味を伝えようとしてるんだけど、
こういう疑問が出るという事はイマイチわかりにくいですか?
あうぅー、すみません。
この文章力、説得力のなさは今更どうにもならないかも・・

逆にポリの方に音質的優位性があるなんて考えた事もないですよ。
だって弾いてても
「おーっ、これこそまぎれもなくラッカーの響き!しかもニトロの!」
とか
「よし、この曲はポリで弾いた方がいいな」
なんて区別つかないし・・
 



雑談:

ラッカーの盲目的信者は日本に多いってどこかで読んだけど、
まあ誰がどーやって数えたのかはともかくとして、これって結構
アメリカ人でもやたらたくさんいますよ。

で、何がこれを生み出したかを考えてみました。

(1)昔は絶対に「古き良き時代」だった。当時はラッカーだったから
ラッカーの勝ち。その後の技術的進歩?そんなの関係ないね。既に
ベストを手にしているのに何故他をためして見る必要があるんだい?


(2)ギターのカタログを見るとラッカーfinishの方が高い。高級機種だ。
やはりラッカーだ。
(念のため:塗る手間隙かかるから高くなるのはあたりまえ)


(3)上の(1),(2)みたいなライターが雑誌で最もらしく記事を書いている。


って所かな。
他にもあります?
(ああ、又ラッカー信者を怒らせるような事を・・)


テキーラさんから:

(4)例のバイオリンの名機のストラヴィヴァリウスのサウンドの秘密は
そのニスにあると言われたことも一因じゃないでしょうか?
(だから昔の塗装は無条件にエラいと・・) 




ラッカーのギターそのものをおちょくっていると思われると心配だから
書いておきます。
Vintageギターの再現を真剣に狙っているギターならばラッカーじゃないと
ダメだと思ってます。やっぱ、とことん「レプリカ」してくれないと。
で、そういうギタービルダーがラッカーを使うのは当然だし、
健康に害のあるニトロを何回も吹き、命を削ってギターに向き合う
生き様は本当に尊敬しています。

 


Teddyさんから参考資料・意見としてこんなメールをいただきました。

: 楽しく拝見させていただいています。
: 世の中、テリーに対して偏見!?があるようで
: 肩身の狭い思いをしてますが(笑)
: こういう場所があって、嬉しいです。


: さて、今回お便りしたのは、ニトロ・セルローズ・ラッカーのことです。
: 僕は決して狂信者ではないつもりですが(笑)
: 少し気になった点について。

: これは、レオの相棒であったジョージ・フラートン語っていた
: 言葉からなんですが
: 最初は様々な塗料を試したらしいです。
: ニスやその他、手に入る物なら何でも。
: 木もそうらしいです。
: 最初はパイン材が使われたとか。
: レオ達が狙ったのは、軽量の材で、安価で、手に入れ易い物。
: (これは他のパーツにもいえますね!)
: たまたま近くに廃校になった学校の机が外に出されていて、
: それを廃物利用させてまらったそうです。
: それが、サザン・アッシュ(ライト・アッシュ、スワンプ・アッシュ)で
: 試した結果が良かった。
: これと相性が良かったのが、ニトロ・セルローズ・ラッカー。
: しかも、簡単に安く手に入る。
: 塗装は薄い方が良いという持論も、これならいける。
: と、踏んだらしいです。
: だから、軽量なアッシュが手に入りにくくなった時に
: やはり軽量な材を探し、見つけたのがアルダーでした。
: ただ軽量で手に入り易く安い材なら、他にもあります。
: レオはギターは弾けなかったけど、凄く良い耳を持ってたらしいです。

: しかし、合理性と利便性を追求していた彼は、
: 後年G&Lにて、新たなピックアップを作り、
: ニトロ・セルローズ・ラッカーに替わる
: それでいて、特性の似た塗料を研究し続けてたそうです。
: (志半ばで逝かれたらしいですが・・・)

: 新しいギターで、塗装を剥いでしまえば、
: ただの木が残るだけですが、
: 古いギターなら、それが浸透しにくいニトロ・セルローズ・ラッカーであっても

: 完全には落ちないです。
: 当然、音も変わります、未塗装とは。
: ポリ=固く長いサスティーンはそうだと思いますが
: それが良い悪い、合う合わない、は別だと思います。

: それと、バイオリン等でニスが使われるのは、
: ラッカー等では、高音が暴れて、使えないらしいです。

: ニトロ・セルローズ・ラッカーの長所は
: 柔らかい点にあるのではないでしょうか。
: 勿論、両刃の剣で、気候に左右されやすいというのもあります。
: ギターメーカーがニトロ・セルローズ・ラッカーの使用をやめたのは、
: よく言われてる通り、大量生産に合ってないのもありますが
: アメリカでは州によって禁じられ、日本でもちゃんとした設備を作り
: 届け出ないとダメ、というのもあると思います。
: (バレーアーツは警察に踏み込まれましたし)

: 僕が狂信者ではないと書いたのは、
: 新たな素晴らしい塗料の発明に期待してるからです。
: 湿気の多い日本の夏、しかもライブで汗をかいて、
: ボディにポトリ・・・塗装が浮いてきます(泣)
: 日本のルシアーやメーカーが
: 塗料会社とともに、考えてみるのが1番だと思うのですが・・・

: 長々と書いて、すいません。
: 浅学非才の僕が、おこがましく書いてしまいましたが、
: 同じテリーファンとしてどうしても書きたかったので。
: じつは、レス・ポールとの事についても書こうと思ったのですが、
: 長くなりすぎましたので(^^;
 



こういうフレンドリー且つ建設的な意見は大歓迎ですよー。
今度その「レス・ポールとの事」ってのも是非聞かせて下さい。
(当コラムに対するラッカー狂信者のバトルモードは禁止です。
戦うの疲れるし、そもそも昔書いた自分のコラムに自分自身が
そんなに狂信的じゃないからです。
「こんな見方もあるのでは?」とサラっと書いただけなんです。)


なるほど、ジョージ・フラートンですか。
パインウッドがプロトタイプに使われたって話は有名だけど、
いろんな塗装を試したってのは初めて聞きました。私が前にどこかで
読んだ話では、ニトロを使った理由は
「近所に車のペイント屋があったから」
って事でした。
まあ、当時は今のようなポリやUVはなかったからそれらとラッカーを
比べていないのは明らかですけど、とりあえず
「当時の塗料を色々試した結果ラッカーならOKという結論に達した」
という有力な説もあるのですね。 (*1)


> ニトロ・セルローズ・ラッカーの長所は
> 柔らかい点にあるのではないでしょうか。

そう思います。それにニトロfinishの修復って割と簡単ってのも大きいでしょう。
Leo Fenderの開発ポリシーの中で最も重要な項目の一つだった
「リペアーしやすい」
にぴったりな塗料でしょうね。それにシロートでも比較的塗りやすいし、
高い設備をそろえる必要がないってのもいいですね。


> 僕が狂信者ではないと書いたのは、
> 新たな素晴らしい塗料の発明に期待してるからです。
> ・・・・日本のルシアーやメーカーが
> 塗料会社とともに、考えてみるのが1番だと思うのですが・・・


全くそのとうり!!
ホント、次の10年は何が主流になるんでしょうね?
 



自分はリアルなエイジド加工に興味があるからいろいろと調べていたら
面白い意見を見つけました。

Q.「何故ニトロラッカーがfinishの塗装としてウケるのですか?

A.「それはニトロラッカーがfinishの塗装としては適していないからです。
  塗るのには時間がかかるし、健康と環境にも害がある。
  気候の影響も受けやすく、ヒビが入ったり剥がれたりしてfinishによって
  色を付ける・材を保護するという目的を果たすにはもはや時代遅れな
  塗料なのですが、ギターリスト達は、
  だからかっこいい
  と感じるのです」


なんだかんだ言ってもラッカーの一番のウリはここかな?って
思っちゃいました。







(*1)
普段から気になっているんですけど、
Fenderについての文献って情報が怪しいの多すぎです。
矛盾した内容のもあるし。当事者達の語録にしても
「こうこうこうだからこうしたのさ」
とか言ってても、Fenderって会社は大成功した訳だから後から
なんとでも最もらしい事言えるし。ほとんど
「戦勝国が自分に都合のいい歴史を勝手に造っている」
状態な部分も少しはあると思います。
(それってまさにアメリカン・スピリッツだなー)
さらにLeo Fenderを神格化して崇拝するライターなんて、彼を一流のルシアーか
なんかみたいに扱っているし・・
Leoさんってどう考えてもルシアーじゃないですよ!
ギター弾けない、チューニングも出来ないルシアーなんて聞いた事もないです。
そーじゃなくて、彼って発明家とか合理主義者とか、革新的なアイディアを持っていて
それでいて行動力や指導力もあった人、みたいな表現をした方が正解に近いような
気がしますけど・・・・?

 



当サイトBBSからの抜粋

================================
塗装について マルさん

ポリエステルは簡単に言えば樹脂です。
プラスチックを塗っている様なものです。
ピックアップザグリの近くのスタッド穴は木材が1cm未満になってしまう場所が有ります。
安物のバスウッド製ギターはここがまず確実に崩れます。
そこを扱いやすく安価なポリエステル塗装を厚く塗って固めてしまうのです。
こうやってガチガチに固めてしまうことが問題なのであって、薄く塗れば悪いものではないと思います。
しかし、ポリエステルにはスチレンモノマーが含まれているものが有り、これは発がん性物質です。

ポリウレタンも樹脂です。
水溶性なので有毒性が押さえられています。
2液を混ぜて硬化するのでポリエステルに比べて扱いが難しいです。
実は樹脂なので柔らかい塗料です。
ただし厚く塗る必要が有り、その為に固い塗料に思われています。
柔らかいので音質も若干柔らかくなります。
ポリエステルと同様に厚く塗りすぎている事が音質の低下に繋がっていると思います。

ニトロセルロースラッカーは実はとても固い塗料です。
ただ、ポリウレタンに比べて薄く塗るので柔らかく感じます。
自動車の様に厚く塗れば間違いなく固いです。
固いので使い方(組み合わせ方)を誤ると高音が強調されキンキンした音になりやすいです。
塗料自体ではなく溶剤が有毒です。
なので完全乾燥後は無毒です。
ニトロセルロースは植物繊維をニトロ化したものなので木材に似ており、その為音が
良いと主張する人も居ます。
溶剤の乾燥が遅く、非常に手間がかかるので導管埋めなどはポリウレタンで、フィニッシュは
ニトロで、と言うのが一般的です。
そこまでニトロで行っているところは少ないと思います。
仕上げをしっかり行うと凄い鏡面仕上げになります。

さて、ニトロセルロースラッカー最高と言う主張についてはどうでしょう?
個人的な見解としては、

1、手間がかかり、値段設定が高く、鏡面仕上げで綺麗なので高級品に感じられ、高級品は
良い物に感じ易い。

2、技術が無いとポリエステル、ポリウレタンは薄く塗れないので音質の低下に繋がる。
(ちゃんとした技術無しに「鳴りの良い極薄塗装!」とかやっていると木材の保護という役目
を果たさないのでご注意を)

3、しっかりとした技術で薄く塗れば、ニトロが上・ウレタンが下という上下関係ではなく、
ニトロが右・ウレタンが左という様な方向性の関係になると思う。

こんなところではないでしょうか?


================================

Res#:1 Katsumi(管理人)

詳しい説明、見解ありがとうございます。

ニトロラッカーもハードフィルム・finishなので十分硬い
ですね。でも一般的なfinishのハードネス・テスト結果では
ニトロラッカーは必ずポリエステル、ポリウレタンよりは
柔らかいとされます。まあ、厚さとか塗ってから何年後?
みたいな条件でも変わりますし、何よりもニトロラッカーと
一言で言っても別成分を加えてしなやかさを各社調整して
いるから、メーカー、製品によっても硬さは違いますね。

鏡面仕上げは分厚く塗る分、ポリ系の方が得意だと思いますが、
ポリだとプラスティックっぽい鏡面?
でも、ラッカーだとうまく形容出来ないけどなんか雰囲気違って
美しいですね。
多くの塗装のプロは見た目ならシェラックニスが一番綺麗って言ってます。
シェラックは、これも種類によるけどちょっとアンバーが入って
いるから余計に綺麗に見えるのかな??私も試した事ありますけど、
なんか濡れてるようで、しかも奥行きを感じさせる美しさでした。
(でもそれって何年も続かないんですけどね)


>しっかりとした技術で薄く塗れば、ニトロが上・ウレタンが下という
>上下関係ではなく、ニトロが右・ウレタンが左という様な方向性の
>関係になると思う。

なるほど、うまい事言いますね!
================================


フェンダーの塗料について 照男


いつも楽しく拝読しています。
フロリダのビルダーRon Kirn氏の小冊子「The homespun telecaster」に興味深い記述がありました。

フェンダーソリッドカラーのリストです。レイクプラシッドブルーの塗料は「Lucite #2876-L」で1958年のキャデラックに使われた物、サーフグリーンは「Duco #2461」で車は57年型シェビーといった具合です。
フラートンで働いていたKeith Schuler氏から得たデータですが、これから、同社は「この色がテレキャスに合う」と思って塗装をしていたのではなく、車用の塗料を調色もせずにそのまま塗っていたという事実がわかります。例外はキャンディアップルレッドで、これだけは下塗り、トップコートとも車用塗料をブレンドしていました。ソリッド系フェンダーでは、もっともコストのかかったモデルと言えますね。
管理人さまによる「ニトロは最高か?」というコラムの結論は、これで出たと思われます。
レオ・フェンダーは、音響を考えて塗装を考えたのではなく、低価格と供給リスクの少なさを考慮して塗料を選んだのです。

この冊子には他にも、サンバーストに関して、アッシュとアルダーは塗装手順が違ったとか、下地のイエローは顔料でなく染料であるとも書かれていて、マニアにも非常に面白い読み物になっています。
安価で平易ですので、ほんの少しでも英語が分かる方には購入をおすすめします。
www.ronkirn.com/

Kirn氏は日本では無名ですが、アメリカの専門誌で、テレビルダー全米トップ5に選ばれています。
ギターは5人の中でも比較的廉価で、100年前のパイン材(住宅廃材です)で組んだテレ製作など毛色の変わったこともやっています。
私が気に入っているのは、自作する人はやりなさい、と製作工程を写真入りで、自サイトやTDPRIに無料で公開している姿勢です。

=========

Katsumi(管理人)


そーなんですよねー。
ネックはネジでボディに付けとけ、ブリッジはプレスでいーよ、
アーチ・トップにバインドだ?冗談でしょ?
という姿勢のレオ君は当然、そこら辺のお店で普通に
買える安いラッカーをロクに考えもせず選んだのでしょう。
その後ポリ系塗料が開発されるとすぐに、こっちの方が乾くの早いじゃん
って乗り換えるし、ラッカーに対する愛着なんて1ミリも無かったようです。
使い込むと擦り切れて汚れるラッカーのメイプル指板なんて、
レリック道を歩む私からすれば美しくてしょうがないのだけど、
レオ君は
「うわ、汚ねっ!もうメイプル指板は止めてローズだけにしよう」
だったし・・・。

今ではVintage塗装の手法はほとんど解析されています。
(一番深く研究、貢献したのは元カスタムショップの
岩撫氏とかStewmacのDonあたりか?)
でもストラディバリウスの謎の塗装と違って、決して
ありがたがるような手法じゃ無いぞってオチが・・
 






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